カルメンストーリー

カルメンストーリー

 


二期会創立50周年記念公演『カルメン』
2003年2月/東京文化会館大ホール
提供:財団法人東京二期会

自由に生きた女カルメン

「カルメン」は1820年頃のスペインのセビリアを舞台に展開される。
オペラのテーマは煙草工場で働くジプシーの女カルメンと、竜騎兵伍長ドン・ホセの運命的な恋である。
ホセはミカエラと言う母親の決めた許嫁がいたにもかかわらず一度見たら決して忘れられない野性的な美しいカルメンの挑発に惑わされて破滅への道をたどる。

「恋は言うことを聞かない野の小鳥。飼いならすことなんか誰にも出来はしない。」

カルメンは登場してきた場面の「ハバネラ」でこう歌う。
流浪の民であり、この歌のように奔放に生きるカルメンと、母親思いの実直なホセとでは生きていく世界が違う。
「自由に生まれ自由に死ぬ」カルメンの生き方をホセはどこまで分かっていたのだろうか。
違う世界に住み、交わるはずも無い二つの生き方が運命の出会いをしてしまった悲劇。
ビゼーは二人の行き方を音楽によって見事に描き切っている。

 

 

登場人物

 

カルメン・・・・・・・タバコ工場で働く気が強く魅惑的なジプシーの女(メゾ・ソプラノ)

ドン・ホセ・・・・・・竜騎兵の伍長 きまじめでカルメンに誘惑されやがて深みに(テノール)

エスカミーリョ・・・花形闘牛士(バリトン)

ミカエラ・・・・・・・・ホセの母が嫁にと願っているホセの許婚(ソプラノ)

スニガ・・・・・・・・・隊長ホセの上官でカルメンを狙っている(バリトン)

ダンカイロ・・・・・・密輸団の頭(テノール)

 

 

人物相関図

相関図

 

 

みどころ

情熱の女カルメンに翻弄される純情な男ドン・ホセ。そして、人気闘牛士であるエスカミーリョと、ドン・ホセの許婚ミカエラ。この4人を中心として繰り広げられる、純愛と愛憎のオペラが「カルメン」です。カルメンはひどい女かもしれません。純情なホセを誘惑し、犯罪に手を染めさせ、引きずり回して破滅させる。結局最後には殺されてしまいます。

この作品の魅力は、聴きやすくドラマティックな旋律と共に展開する、カルメンを中心とした上記4人の心理描写、第2幕で繰り広げられる大合唱の迫力、最終幕ではホセがカルメンを刺し殺す劇的なシーンではないでしょうか。カルメンにさえ出逢わなければ、ホセはミカエラと平凡ではあるが幸せな暮らしが出来たのだろう。波瀾万丈の人生を選択してしまったホセの心情を考えながら見るのもおもしろい。

そして誰でもが知っている曲のオン・パレード。世界一有名な前奏曲を初め、カルメンが歌う「ハバネラ」(恋は言う事を聞かない小鳥)、「ジプシー(ロマ)の歌」、エスカミーリョが歌う「闘牛士の歌」、ホセが歌う「花の歌」など世界一ポピュラーなオペラです。